認知症における老年病科の機能と役割
老年病科は、「複数の疾患をかかえるお年寄りに対して、臓器別ではなく、全人的に治療する科」であることから、多種の内科疾患を診療しております。
その中でも「認知症」は当科にとって重要な疾患であります。
認知症は、原因不明に脳細胞が死んでいくアルツハイマー型と、脳梗塞や脳出血が原因で起こる脳血管型の2つに大きく分かれますが、近年、わが国でもアルツハイマー型が増加しつつあります。
アルツハイマー型認知症は、記憶障害(物忘れ)に加えて早期から時間や場所の感覚が障害され、性格変化が出るのが特徴です。
以前この病気は、治療法の無い不治の病でしたが、現在は早期に発見して治療を始めることで、痴呆の進行を遅らせることが可能となりました。
当科では、かかりつけの先生からご紹介された「物忘れ」の患者さんに、諸検査から診断を確定、治療法を提示してお戻しすると共に、半年に一度経過をフォローして、ご家族の相談にも対応しております。
また、国内未承認の新薬の治験も行っておりますので、ご興味があり、ご協力いただける方はお申し出下さい。
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