認知症の症状としては、まず「もの忘れ」があげられます。
最初は、古い記憶は比較的保たれていますが、新しい出来事が覚えにくく、忘れやすいという特徴があります。
病気が進むともの忘れのために生活に支障をきたすようにさえなります。
また、「判断力の低下」もみられ、さらに時間、場所、人物の判断がつかなくなります。
診断として、記憶障害、見当識障害、実行機能障害、失語、失行、失認などが認められ、他に、精神症状や行動障害として、妄想、幻覚、睡眠覚醒リズム障害、すなわち不眠や日中の眠気、食行動異常、徘徊、暴言・暴力・攻撃性、介護への抵抗、不安・焦燥感、抑うつなどが認められます。
このすべてがそろわなければ認知症といえないかというとそうではありません。
記憶障害、見当識障害、実行機能障害などが中心の症状で、この症状が数日ではなく、数ヶ月、数年単位で出現、進行しているかが診断の決め手のひとつになります。
そして、知的機能検査(ミニメンタルステートテストなど)、画像診断(CT、MRI、SPECT、PETなど)、脳波、血液検査などより総合的に診断します。
|